ABIC便り
適正価格で契約する方法
相対する環境(売り手⇔買い手)の中で、一つの商品(SIサービス)の商いをする時、両者はそれぞれの想いを持って商品に対し、適正価格を最初に設定しています。
一つの商品(水割一杯)に対し売り手側の環境はクラブ、買い手側は居酒屋での価格を両者は、適正価格として最初に想定しているとまず最初に認識して下さい。それだけ立場が違うと、両者の環境は異なるのです。
相手側の環境に入って、契約すると買い手側の適正価格での契約になってしまいます。営業が何度も客先訪問し、相手側の話を聞いてしまうと、相手側の環境に引き摺り込まれ自分の環境を忘れて、相手側の営業代行を、社内でするケースがみられます。
あくまでも、自分の環境での適正価格で契約する方法を体験より述べます。この体験は、設定された価格は会社として一切値引出来ない方針のもとで30歳営業として活動した時から培われました。担当業種が大手小売業ですから、売り手側の取引先に対しては、常に買い手側の環境での適正価格で契約し慣れています。当然競合する同業他社は値引処理で提案し、どんどん相手側の環境に近づきます。買い手側の立場に立ちますと、大幅な値引額ですから当然魅力を感じます。その時契約する事が出来た経験は、体験となり以後の商売に生かされています。
- 自らの環境で設定した適性価格に信念を持つ。
その価格で商売してはじめて、直接担当する営業部門、技術部門、管理部門そして間接部門の方々が生き延びる事ができるのです。その重荷を背負っての適正価格ですから、しっかりと受止め、どんな障害が発生してもぐらつかない信念をまず、自ら確立して下さい。そして一番大事なのは、こちらの適正価格で契約するのが、相手にとってベストサービスを提供してあげられると信念を持つ事です。
- 自らの環境を一旦忘れ相手の環境に入って、理解する。自らの環境を全面に出しながら、相手の環境を理解しようとしても相手には響きません。無の状態で始めて相手も自分の立場をよく理解した味方として受入れてくれます。その結果共に歩んで戴ける体制が出来るのです。
- 相手を、買い手の環境から抜け出させる。
相手の良き理解者として、認められると、買い手側は当然その環境で契約して貰えるものとおもいます。人は誰でも重荷を背負う時、相手も今度は始めてこちらの気持を思いやる気持が生まれます。その時に、相手の立場の環境から開放された場所で問題解決を検討すべきです。買い手側は高い商品を購入するわけですから、当然導入する事により発生している問題点があり、その解決策としての手段として商品を購入するのです。
売り手側も、価格提示段階で当然提案書の中で提案しているはずです。相手側利用部門まで参加出来るような形式での内容にすべきです。三泊四日等の合宿提案を採用して戴けたら最適です。無理なら、四回に分けて、離れた場所で実施する事です。
2.で貴方を認めてくれたなら、3.は必ず実現してくれます。
- 合宿では、問題解決の結果、生じる利益を数値化する。
利用部門の参加のもと、正しい現状認識を全員でしたのち、問題点を明確化し解決策を策定し、同時にその結果生じる利益迄、討論する事が重要です。Aで相手の現状調査、分析を既に貴方なりに当然行っているはずです。流通業ばかり、三十三年間やっていますと、自分なりに、今相手の企業がどの管理レベルに位置しており、次に目指すべきはどの管理レベルかがわかるようになりました。従って、準備段階で、自分なりの解答を事前に用意する事が出来、良きアドバイザーとして参加できるように最近はなりました。若い貴方の役割は、きっとそういう人がいるはずなので探すことです。そして自分なりに、努力して事前に学ぶ答を持つ事です。真の提案をしていれば、答を持ちたくなるものです。
もし、貴方が技術者として、担当する立場にない時は、お願いして事務局の雑用(WP)係りとして積極的に参加申し出て勉強して下さい。
- 山(自分の環境の適正価格)に、ガイドの役割で相手と共に登山開始する。
4.で提案した価格以上の利益が生じるからといって、こちらの環境にいきなり入って、契約してくれたら、有り難いものです。しかしながら、相手は利益が多い方がよい事は理解してあげるべきです。そこで貴方は、相手に対して、居酒屋→スタンドバー→クラブで飲みましょう、と登山に例えるなら3合目→5合目→山頂へと道先案内人の役割を果たすのです。
相手を大切な主と想い、自分が従に徹する時には、相手に役立つ良きアイデアが次から次へと、思い浮かび、その行為を通して、こちらの環境に入って頂けます。辛抱強く粘る事により必ず目標は達成できます。途中で諦めたりする気持が発生するのは、真に相手を主と思えないからです。
- 山頂に登った経験は、大きな喜びと共に、良き体験となります。
自らの想いを、相手と共に実現した時の喜びは非常に大きいです。相手の方も、その環境の中で、発生した障害を乗り越えてくれたからこそ実現出来たのです。自然と感謝の気持が生じます。契約後の導入作業を全力で行い、相手の方がその社内で評価されるよう報いるのは貴方の役割です。
- 是非理解して戴きたい事項
貴方が、技術者の立場で現在SIプロジェクトの仕事をされているならば、その仕事は担当営業の方によって、多かれ少なかれ上記のような努力によって会社として、受注したプロジェクトです。
導入段階では、技術者の貴方が主役です。営業担当者の客先への想いを知って、しっかりと継承して下さる事を願います。
このテーマはここで終りにしますが、主と仰ぐ相手の方は、若い貴方にとって誰でしょうか?
次回はその辺のところと、TOPアプローチの方法をのべます。
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